仕事向いてないから3ヶ月で辞めるのは甘え？転職3ヶ月の壁の対処法

「転職3ヶ月の壁」という言葉があるくらい、入社してすぐに会社を辞めようとする人は少なくありません。

しかし、入ってすぐに辞めると周りから「甘え」と言われるのではないかと心配な人も多いでしょう。

ではどんなときが甘えで、どういったときが甘えではないのでしょうか。

この記事では3ヶ月で仕事を辞めるべきかどうかの基準について解説していきます。

転職3ヶ月で会社を辞めるのが甘えではない理由

転職して3ヶ月で退職するのは早すぎると感じるかもしれません。

もちろん勢いだけで退職するのはおすすめしませんが、いろいろと検討した上で辞めたほうがいいと判断した場合は、早めに行動したほうがいいでしょう。

仕事すぐに辞めるのが甘えでない理由①3ヶ月で辞める人は多いから

厚生労働省の発表によると、令和2年の新規学卒就職者の離職状況は、以下の通りになっています。

10人に1人以上は、1年以内に辞めていることがわかります。

子の割合はどんどん増えていき3年目までになると、だいたい30～40％くらいの人が退職します。

そのため、3ヶ月で退職するのは決してめずらしいことではなく、一定数の人はすぐに会社を辞めているのです。

仕事すぐに辞めるのが甘えでない理由②向いているかどうかがわかる期間だから

その仕事が自分に合っているかどうかは、だいたい3ヶ月程度で見えてくることが多いです。

新しい仕事に就くと、ほとんどの人がストレスを感じるようになります。

たとえば、入社前に聞いていた条件と違っていたり、社風がこれまでとまったく違っていたり、仕事がイメージと違ったりと、さまざまな原因でストレスを感じます。

3ヶ月くらい経つと仕事に慣れてくることもありますが、ずっとストレスを感じているようならば、それ以上続けても改善されない可能性が高いです。

仕事すぐに辞めるのが甘えでない理由③両者の損失が少なくて済むから

会社はコストをかけて人材を育てています。

そのため、長期間に渡って育成した人材に会社を辞められてしまうと大きな損失になります。

たとえば1年間育てた人材と、1ヶ月育てた人材ならば、当然かかるコストが大きく異なります。

会社にとってはすぐに辞められたほうが損失が少ないのです。

また辞めるほうとしても、すぐに辞めて転職活動を始めれば第二新卒して扱われるというメリットがあります。

時間が経てば経つほど転職活動は難しくなるため、早めに見切りをつけて退職したほうが、双方にとってメリットがあることになります。

転職3ヶ月の壁で多くの人が辞めてしまう

入社して3ヶ月で転職を意識する人はかなり多いです。

転職3ヶ月だからといって、転職を考えるのは甘えでも何でもありません。

この時期は多くの人が悩むため、転職を意識するのはある意味では自然かもしれません。

転職3ヶ月の壁で仕事への適性がわかる

3ヶ月で会社を辞めようと考える理由として、仕事が合っていないということが挙げられます。

実際に働いてみると自分のイメージと違っていたり、まったくやりがいが感じられなかったりと、「この仕事は自分に合っていないのでは？」と感じることがあります。

もう少し時間が経てば、意識が変わってくることもありますが、3ヶ月もあればだいたい仕事に適性があるかどうかは見えてきます。

今の仕事が向いていないとわかったならば、それを踏まえて別の仕事を選んだほうがいいでしょう。

こうして経験を積んでいくうちに、自分にどんな仕事が合っているかが見えてきます。

転職3ヶ月で仕事をマスターするのは難しい

社会人の多くは、3ヶ月仕事を続けて「なかなか上手くできない」と悩んでしまいます。

仕事に慣れるのにはだいたい1年半以上はかかることが多いです。

そのため、3ヶ月で仕事ができないのは別にめずらしいことではありません。

しかし仕事ができない期間が続くと、ストレスを感じるのも確かです。

上手く仕事がこなせなくてもやりがいを感じているならば、そのまま続けて問題ないでしょう。

そうではなく、仕事の内容自体が嫌ならば、他の仕事に移ることを検討する必要があります。

仕事が向いていないから3ヶ月で辞めるときの判断基準

入社して3ヶ月は多くの人が仕事を辞めたいと感じる時期です。

しかし、それを過ぎれば一気に楽になることもあります。

では3ヶ月で辞めるかどうかはどこで判断すればいいのでしょうか。

仕事を辞める判断基準①一時的な感情なら考え直す

仕事でミスが続いたり、上手くできないことが続いたりすると「もう辞めたい」と考えるようになります。

転職3ヶ月だと、まだまだ仕事に不慣れなので、上手くできなかったり、周りから注意されたりすることもよくあります。

しかし、こうした不慣れな状況は時間が解決してくれることが多いです。

また、別の仕事に転職しても最初は同じような状況になる可能性も十分にあります。

仕事を辞める判断基準②やりたい仕事でないなら辞めてもいい

たとえ1ヶ月で仕事を辞めてもいいケースは、自分の思っていた仕事と実際の業務内容が異なっていた場合です。

企画の仕事と聞いて入社したのに、実際は事務作業ばかりでまったく企画の仕事に携われないような場合、その会社は退職してもいいでしょう。

実際の仕事がどうなるかは入社してみないとわからないことが多いです。

聞いていた仕事と実際の仕事が大きくかけ離れている場合は、1ヶ月で辞めてしまっても構いません。

仕事を辞める判断基準③職場環境が悪いなら辞めてもいい

同僚と馬が合わなかったり、上司との関係がよくなかったりと、職場環境が自分に合っていない場合、長く続けていくのは難しいです。

相手を変えることは難しいため、いくら時間をかけたところで改善されるとは限りません。

それならば早めに見切りをつけて退職したほうが自分にとってもメリットが多いです。

また実際に入社してみたら、社風に馴染めなかったというケースもあります。

年功序列が重視され、いくら業績を残しても昇進できないような会社ならば、仕事に対するやる気も失ってしまいます。

こうした問題は、一社員が動いてどうなる問題でもないため、早めに転職したほうが賢明です。

甘えではない！向いていない仕事を続けるデメリット

すぐに仕事を辞めることが甘えだと考えて、無理して頑張っているとさまざまなデメリットがあります。

向いていない仕事を続けるデメリット①成長が見込めない

自分に向いていない仕事だとモチベーションを維持するのも大変です。

不向きな仕事だとやる気もおきないため、当然成果も出づらいです。向いている仕事ならば達成できたであろう目標も、不向きな仕事ならば達成できません。

自分の不得意な分野を我慢して続けるくらいならば、得意分野で能力を活かしたほうがメリットが多いです。

自分のやりたいことが決まっている場合、それに沿った仕事をするのがベストです。

向いていない仕事をやり続けると成長の機会が失われますし、本来身につけたはずのスキルも身につかなくなってしまいます。

向いていない仕事を続けるデメリット②精神的に追い詰められる

人生の多くの時間を職場で過ごすことになります。

ストレスを頻繁に感じる職場なら、どんどんストレスが蓄積して、精神的に追い詰められてしまいます。

自分と合わない人間とずっと一緒に居続けるのは、誰にとっても大きなストレスでしょう。

ストレスで精神的に追い詰められてしまうと、そこからうつ病などに発展する恐れもあります。

精神的に病んでしまうと、回復までに時間を要するため、かなりのダメージになってしまいます。

向いていない仕事を続けるデメリット③転職しづらくなる

年齢を重ねれば重ねるほど、転職するのが難しくなってきます。

仕事が合わないと早めに見切りをつけておけば、すぐに次の仕事が見つかったかもしれませんが、何年も我慢して働いた結果、次の仕事が見つからないという可能性もあります。

せっかく我慢して頑張ったのに、自分にとっての足かせになってしまっては意味がありません。

短期離職からの転職対策

仕事が向いていないから短期離職した場合、転職活動では面接が重要になってきます。

すぐに会社を辞めた場合、その理由を聞かれる可能性が高いため、しっかり対策する必要があります。

転職3ヶ月で辞めた場合は面接対策が重要

入社してすぐに辞めた場合、まず間違いなく辞めた理由を聞かれるはずです。

そのときに面接官を納得させられるような答えができるかどうかで、面接の結果が大きく変わってきます。

まずはしっかり企業分析した上で、相手を納得させられるような退職理由を考えておきましょう。

一人で面接対策するのはなかなか難しいため、転職エージェントを利用することをおすすめします。

転職のプロからアドバイスをもらえるため、着実に内定に近づくことができます。

第二新卒ならば早めに転職活動を始める

20代はまだ若いこともあり、転職する人が多いです。

入社してすぐに会社を辞めた場合、第二新卒扱いになるため、企業からの需要もあります。

ただし、空白期間が続くと転職に不利に働くため、なるべく早く転職活動をスタートさせましょう。

何をすればいいかわからない場合は、20代向けの転職エージェントもあるため、上手く活用しましょう。

転職のプロがあなたの希望に沿った求人を紹介してくれます。

転職活動でのさまざまなサポートも受けられるため、ぜひ活用することをおすすめします。

＞＞新卒2年目で会社辞めたい！第二新卒の転職を成功させるコツ

30代以上の転職はキャリアの棚卸しをする

30代以上で転職する場合、即戦力になることが求められます。

そのため、これまでの職務経歴や実務経験が大きな意味を持ってきます。

面接の際に、これまでにやってきたことをスムーズに説明できるようキャリアの棚卸しをしておきましょう。

自分でキャリアの棚卸しするのが難しい場合は、転職エージェントにアドバイスしてもらうことがおすすめです。

また自己分析の際は、キャリアコーチングサービスを受けるのもいいでしょう。

キャリア相談から具体的なアクションプランまで提示してくれるため、何をしていいかわからないということがなくなります。

転職3ヶ月の壁で仕事が向いていないから退職するときの注意点

転職3ヶ月の壁を感じて会社を退職する際は、以下のことに気を付けましょう。

転職3ヶ月の壁で辞める注意点①まず3ヶ月は頑張ってみる

入社してからまず3ヶ月は仕事を頑張ってみましょう。

セクハラやパワハラなどのハラスメント行為があったり、業務内容がまったく予想と違ったりしている場合は、すぐに辞めても構いませんが、そうでない場合は3ヶ月はやってみることが大切です。

仕事を始めて3ヶ月が経つと、だいたいの不安は解消されていることが多いです。仕事にも慣れてきて、だんだんとやりがいを感じ始めることも多いです。

同僚や上司とも良好な関係が築けているならば、もう少し頑張ってみる価値はあります。

転職3ヶ月の壁で辞める注意点②転職先が決まってから辞める

転職活動は在職中に始めましょう。

できれば内定が出てから会社を辞めたほうがいいです。

仕事を辞めてから転職先を探そうとすると、精神的・経済的に焦ってしまい、就職先に妥協してしまうことが多いです。

仕事があれば収入が確保されるため、多少転職活動が長期化しても問題なく続けることができます。

転職3ヶ月の壁で辞める注意点③適切な手続きをして退職する

今の会社嫌だからといって、無断で会社に行かなくなったり、バックレたりすることは厳禁です。

無断で会社を辞めるとデメリットが多いです。もしそれで会社に大きな損失が出てしまった場合、損害賠償請求を受ける可能性もあります。

バックレや無断での長期欠勤はかなりのリスクが伴うことは理解しておきましょう。

直属の上司に退職の意思を伝えるのが難しい場合には、退職代行サービスに依頼するのがおすすめです。

あなたの代わりに退職の意思を会社に伝えてくれるため、自分で伝える必要がなくなります。

退職代行サービスによっては有給休暇の交渉や未払い金の請求なども行ってくれるため、個人ではなかなか難しい会社との交渉も請け負ってくれます。

まとめ

転職して3ヶ月で辞めることは決して甘えではありません。

仕事の内容が想像していたものと違ったり、パワハラやセクハラが横行しているような職場だったりした場合は、すぐにその職場を離れたほうがいいでしょう。

また望んで入ってきた仕事ではあるものの、実際にやってみて「自分に合わなかった」ということもよくあります。転職3ヶ月の壁にぶつかって仕事を辞める人は多数います。

もし今の会社を退職して、転職を考えているならば在職中に転職活動を始めましょう。辞めてから会社を探そうとすると、経済面での不安が残ります。

またすぐに辞めてしまわないためにも、事前に情報をしっかり収集して自分に合った仕事を選ぶようにしましょう。