29歳で転職は厳しい？スキルなし・未経験におすすめの職種・資格は？

30代が目前になると、これからの人生をどうしようか振り返る人も多いです。

とくに仕事に関しては「今の職場で働き続けても大丈夫だろうか」と不安になる人もよくいます。「思い切って転職したほうが……」と考える人も少なくありません。

そこでこの記事では29歳で転職することのメリットやデメリットについて詳しくまとめていきます。

29歳で転職を考えている人はぜひ参考にしてください。

29歳で転職を目指すのは年齢的に遅い？大丈夫？

29歳での転職を目指すのは、まだまだ遅くありません。20代ならばまだまだ若手ですし、30代前半で転職を成功させる人も数多くいます。

29歳での転職は遅くない

転職は年齢を重ねるたびに難しくなっていきます。

40代50代にもなると、求人数がそもそも減ってしまうため、転職のハードルがかなり上がってしまいます。また40代50代はそれなりの実績があったり、マネジメント能力があったりしないと、スムーズに転職できないことが多いです。

ただし29歳だとすでに職種の経験が長く、それなりに実績を問われることになります。

たとえば営業職であれば売上、ITエンジニアであれば開発規模や役割、管理部門であればどんな提案・導入をしてきたかをチェックされます。

そのため、これまでに自分が積み重ねてきたことをわかりやすく伝えることが重要になってきます。

即戦力として重宝されることも

29歳は即戦力として採用される年齢です。

大卒ならば7年、高卒ならば11年の社会経験をすでに積んでいるはずです。真面目に働いてくればしっかりマナーや常識も身についているはずですし、自分の職種に対する理解も深まっているはずです。

しっかりとスキルや経験を磨いてきたならば、29歳での転職は不利にはなりません。

ポテンシャル採用もあり得る

29歳での転職は、ポテンシャル採用もあり得ます。

30代をポテンシャル採用の区切りとしている企業は多く、29歳ならばまだギリギリで間に合う年齢です。成長の可能性を示せれば、内定を勝ち取れる可能性は高いです。

もちろん新卒や第二新卒に比べると、年齢が上である分、評価は厳しくなっています。

しかしこれまでの経験を活かしてリーダーや管理職まで成長できそうなポテンシャルがあれば、きっと評価されるはずです。

29歳で転職するメリット

29歳のうちに転職を目指すには以下のようなメリットがあります。

29歳転職のメリット①未経験・異業種への転職が可能

経験なしで異業種への転職を検討している場合、20代だと有利に働くことが多いです。

29歳ならば若さや柔軟性を活かしたポテンシャル採用が可能になります。

30代以上になると未経験者で応募できる求人は一気に減ってしまいます。中には「未経験者は30歳未満」と年齢制限している企業もあります。

そういった意味でも29歳は異業種に転職する最後のチャンスといえるかもしれません。

29歳転職のメリット②大きく成長できる可能性がある

今の仕事が自分に合っているかどうかはなかなか判断が難しいです。

自分で天職だと感じているならば問題ないですが、多くの人は「もっと自分に向いた仕事があるのでは？」と思っているのではないでしょうか。

さらに自分の適性にあった仕事に就ければ、大きく成長する可能性は大いにあります。

29歳で現在の業務にしっくりきていない人は、転職を検討してみる価値は十分にあるでしょう。

29歳転職のメリット③転職先の社風になじみやすい

中途採用の人材を採用するときの懸念材料は、その人がこれまでの文化や考えを強く引き継いでしまっていることです。

どの企業にも大切にしている理念や考え方がありますが、全員が共有することではじめて大きな効果を発揮します。

そのため、同じ考えができない人が混ざってしまうと全体のパフォーマンスが低下する恐れがあります。

同じ企業に何年も勤めると、転職したときになかなかなじめないことも多いです。

20代であれば、まだ前職の社風に染まりきっていないため、新たな社風にもなじみやすいといえます。

29歳転職のメリット④ポテンシャルを期待してもらえる

29歳は新卒や第二新卒と比べて、社会人としての経験が豊富にあります。人によっては新人教育などを行った経験もあるはずです。

社会人としてのマナーや常識はすでに身についているはずで、会社としても即戦力としての期待ができます。

とくに同業種・同職種への転職だと、専門的な技術や経験を持っているため、実力を発揮できる可能性が高いです。

即戦力として活躍できればキャリアアップも狙えますし、収入が上がる確率もかなり高いです。

29歳転職のメリット⑤Uターン転職もできる

都市部に移り住んで働いていた人が、生まれた故郷に戻って働くことをUターンといいます。

昔は歳をとってからUターン転職する人が多くいましたが、最近では在宅勤務やリモートが可能な職種が増えたため、地元で働くことが可能になってきています。

家族や自身の将来のことを考えて、いずれは地元で働きたいと考える人は少なくありません。

29歳で転職するデメリット

先に29歳で転職するメリットについて紹介しましたが、デメリットについてはどのようなものがあるのでしょうか。

たとえば、以下のようなデメリットが考えられます。

29歳転職のデメリット①これまでの経験がリセットされる

29歳だと大卒で入社しても5年以上の経験があります。

これまでに専門的な業種や職種を経験していた場合、別の業種に転職するとそれまで積み重ねてきた物がすべてリセットされてしまいます。

専門的なスキルを身につけるには、それなりの期間が必要です。

身につけるまでにかかった時間やコストを考えて、それでもなお転職したいかどうか改めて考えてみましょう。

29歳転職のデメリット②年収が下がる可能性がある

未経験の職種に転職した場合、一からのスタートになるため、年収が下がる可能性が高いです。

できるだけ年収を下げたくない場合は、職種を変えない方がいいでしょう。それまでの経験やスキルが活かせれば年収がアップする可能性もあります。

転職する上で何を重視するのか明確にしておきましょう。もし年収に大きな比重があるならば、職種についてもよく考えましょう。

29歳転職のデメリット③出世の機会を逃してしまうかもしれない

29歳まで働いていれば専門的なスキルもつき、経験も積み重なっているはずです。後輩ができて、マネジメント業務をやっている人もいるでしょう。

もう少し働き続ければ、出世する可能性もあります。

転職すれば出世からはまた遠のいてしまいます。もちろん、そこからまた積み重ねていくこともできますが、必ずしも今以上に出世できるとは限りません。

29歳転職のデメリット④転職活動に時間がかかることも

29歳だと即戦力として働けるような実績を問われることもあります。

そういったときにアピールできるような実績がないと、採用から遠のいてしまいます。

専門的なスキルや経験がない場合には、環境適応能力やリーダーシップなど、どんな職場でも必要とされるスキルについてアピールしましょう。

29歳ならばまだポテンシャルへの期待で採用される可能性もあります。

企業採用したい29歳の転職者とは

企業は具体的にどういった29歳の人材を採用したいと考えているのでしょうか。

企業が求める理想像がわかれば、それに近づけることで採用される可能性がップします。

業務上の実績がある

転職先で活かせるような実績がある人は面接で有利になりやすいです。

一般的に29歳でそこまで目立つ実績を作れる人はあまりいないため、ここで差別化できれば採用にかなり近づけます。

職務経歴書に実績を書く場合は「携わったプロジェクトで○万円の売上を達成」といった感じで、具体的な数字を入れることで伝わりやすくなります。

結果を出すために行った創意工夫などもあわせて説明できると、さらに効果的です。

しっかり企業研究している

転職先の企業研究や業界研究をしっかり行っている29歳は、即戦力として採用されやすいです。

企業のことを徹底的に調べた上で「御社のサイトで拝見した○という目標は、△することで近づくのではと考えました」といった具体的な意見を述べれば面接官からも注目されやすくなります。

自分なりの考えを述べることで課題解決力をアピールしましょう。

リーダーシップがある

29歳だとすでに部下を持っていた人もいるはずです。

30代以降になると管理職を任される機会が増えるため、そうした経験が活きてきます。リーダーシップを備えている29歳は、将来の可能性を考えて採用される可能性が高まります。

前職で新人教育をしていたり、リーダーを任されたりした場合は、積極的にアピールしていきましょう。

29歳で転職したほうがいいケース

では、どういった場合に転職したほうがいいのでしょうか。

たとえば以下のケースに当てはまる場合は、29歳で転職したほうがいいです。

転職すべきケース①やりたいことが見つかった

自分の新たにやりたいことが見つかったならば転職したほうがいいです。

時間が経てば経つほど転職に不利に働くため、本当にやりたいことが見つかったならば早めに行動に移しましょう。

他にやりたいことがあるにも関わらず、やりたくもない仕事を続けていても良い結果は出てきません。

転職すべきケース②今の職場に解決できない問題がある

今の労働環境に問題がある場合、転職を検討しましょう。

たとえば、パワハラやセクハラのような嫌がらせがあるならば、仕事の効率は上がりませんし、精神的なストレスも大きいです。それによって体を壊してしまえば、回復するまでの時間も摂られてしまいます。

人間関係が上手くいっていない、社風が合わないなどなど、自分の力ではどうにも解決できないような問題がある場合は、早めに退職したほうが時間を無駄にせずに済みます。

29歳の転職が上手くいかない人の特徴

29歳の転職活動は長期化することも少なくありません。

転職が上手くいかない人には以下のような特徴があることが多いです。

年収を重視してしまう

転職する上で年収は重要な要素のひとつです。

前職の年収に不満があったため転職するという人も多いはずです。

しかし年収だけで転職を決めてしまうと、時間が経ってから「こんなはずじゃなかった」と後悔することが多いです。

年収は上がったものの、労働時間が長くなり、プライベートな時間が減ってしまうということもありえます。年収が最優先事項ならばそれでも問題ありませんが、ワークライフバランスを考えた上での自分の最善の転職先を見つけましょう。

企業研究が足りない

転職する上で、相手の企業についてよく知ることは必須です。

新卒のときと同じくらいの熱意で企業研究を行いましょう。企業の強みや業界の特徴、社風、事業内容、競合企業などを把握していないまま面接に臨んでも、すぐにボロが出てしまう可能性が高いです。

最低限の準備をしていないと「やる気がないのでは？」と面接官に思われてしまいます。

はっきりとした転職理由がない

「今の仕事がいや」「もっといい仕事がありそう」くらいの軽い気持ちで転職すると、なかなか成功できないことが多いです。

転職理由がはっきりしていないと、またすぐに職を変わってしまうこともありえます。

29歳で転職を考える理由

29歳で転職を考える人は、以下のような理由のことが多いです。

転職を考える理由①30歳になる前に正社員になりたい

アルバイトや派遣社員、契約社員として働いていると「30歳になる前に正社員になりたい」と考える人が多いです。

20代前半は将来のことを考えていなかった人でも、29歳になると自分の将来についてリアルに考え始めます。そうするとライフプランを計画するようになり、就職・転職を考えます。

親が高齢になると「自分が働かなければ」と思い、正社員を目指すことも増えていきます。

転職を考える理由②出産・育児と両立できる仕事に就きたい

29歳になると子どもが生まれたり、子育て中だったりすることが多いです。

そうなると「出産・育児の支援制度が整った職場で働きたい」と考えて、転職活動する人が増えてきます。

家族との時間を大切にするために残業が少ない職場を探したり、土日休みの業界に転職したりする人も多いようです。

また子どもを育てながらフルタイムで働くことに限界を感じ、パートや契約社員などに雇用を変えて転職することもあります。

転職を考える理由③将来を見据えて今の仕事を続けるかどうか迷う

30代を目の前にすると「本当に今の仕事を続けていって大丈夫なのだろうか」と不安にある人も多いです。

20代前半までは目の前の仕事にいっぱいいっぱいでしたが、29歳になると仕事に余裕も出てきます。

そうすると、今後の将来を考えて転職しようとする人も増えてきます。

29歳の転職を成功させるポイント

29歳で転職を成功させいた場合には以下のポイントについて抑えておきましょう。

転職成功ポイント①自己分析をする

転職を成功させるには、これまで自分が行ってきた業務を振り返る必要があります。

このとき自分は何ができるかを自己分析することで、キャリア・スキルの棚卸しをしましょう。

同業種ならばキャリアアップという形でレベルの高い仕事や役職を任せられる可能性もあります。

転職成功ポイント②企業が求めていることを理解する

転職先の企業が掲げているビジョンや求めている人材が理解できればそれに近づけやすくなります。

どんな人材を求めているかわからないのに応募するのは無謀ともいえます。まずは企業について詳しく調べて、どんな人材を求めているのか理解しましょう。

経験やスキルを重視する企業もあれば、意欲や将来性を重視する企業もあります。

転職成功ポイント③しっかりしたキャリアプランを立てる

将来のキャリアプランを立てておくと、転職時のミスマッチを防ぐことができます。

キャリアプランを立てておくと、面接で聞かれたときにスムーズに受け答えできます。このときにきちんと答えられないと、面接官への印象が悪くなってしまいます。

5年後10年後の未来の姿を思い描き、自分がどうなりたいかも考えてみましょう。

転職成功ポイント④転職エージェントを利用する

転職する上で、転職エージェントは必ず利用したほうがいいです。

転職エージェントでは、専任の担当がこちらの希望を踏まえた上で求人を提案してくれます。また転職エージェントにしかわからないような非公開求人もあるため、求人先の選択肢も増えます。

自分ひとりでは、いい転職先を見つけられないと感じたら絶対に利用したほうがいいです。

まとめ

20代での転職は、まだまだ採用される可能性が高いです。

これまでの実績があったり、部下を管理してきた経験があったりすれば、新卒よりも即戦力になると見なされ、企業の目にも留まりやすいです。

29歳で転職を目指すならば、まず目的を明確にしておきましょう。その上で、自分にどんなことができるのか明らかにしておきます。

自分のアピールポイントを伝えられるように、しっかり自己分析しておきましょう。